アイドルという職業を選ぶということ
今のままで全然いい。
生まれ変わっても
日本でアイドルになりたい
(With 2018年8月号)
もしも、生まれ変わるなら
どの国で、いつの時代、どんな身分がいい?
そう問われた時の、ふうまくんの言葉。
アイドルというお仕事へ対する思いを聞くと私はどうにもグッときてしまう、アイドルを語る自担にめっぽう弱い。想いが募りすぎるあまり、オイオイ泣きながら山ごと雑誌をレジに持っていきそうになる。
アイドルは、特殊な職業だ。
キラキラとした衣装を身に纏い、ステージに立ち、歌って、踊って、そして喋って、演じて。
ステージの上からみる世界には、私たちみたいなふつうの生活をする人間にはきっと想像のつかないような綺麗な景色が広がっていて、たくさんの人を笑顔にできる、そしてたくさんのひとの愛情を受ける、すごくすごく華やかなお仕事だとおもう。
ファンの想いというのは、恋だったり、一緒にテッペンを目指すチームのようだったり、それぞれ色々ではあるけれど、いつだって笑顔を届けてくれる彼ら "アイドル" は、私たちに夢を見せてくれる。
夢を見させてくれるというか
"私たちの夢" そのものかもしれない。
アイドルはいつでもそこにいて、日常生活で苦しいときにはその存在に元気をもらえるし、面倒だと適当にやり過ごしてしまいそうな私を「私も頑張らなくちゃ」と律してもくれる。彼らのおかげで出会えた大切なお友達もたくさんいる。
アイドルは多くの人の人生を彩る。
でもそんな華やかなお仕事は、その華やかさだけでは、きっと続けられなくて。
プライベートというのは、もはやあってないようなもの。ふつうの10代20代の男の子が過ごすような青春を全くのリスクなしに過ごすことはなかなか叶わない。アイドルと恋愛は、きっと永遠のテーマなのだろうなあと思う。大切にしたいとおもう人と、ただ街中を並んで歩くことさえ、むずかしい。そんなふつうのことが、ふつうにはできない。
それでも彼らはアイドルという職業を選び、ステージに立つ。わたしはそこにこそ、アイドルの最大の魅力があると思っていたりする。
彼らの青春の、人生の、そのものが美しくキラキラと零れ出すような、
まさに、人生をかけて誰かの夢となるということ。
冒頭で引用したふうまくんの言葉、
"生まれ変わってもまたアイドルになりたい"
私は、まさかこんな答えを返すとは正直思っていなくて、驚いた。
なんでかって、生まれ変わったら今度は普通に、普通の生活を送ってみたいんじゃないかななんて、思っていたから。
もちろんそんなことは思っていたとしても答えとして返すことは出来ないのはわかる。でも、どこの国でいつの時代どんな身分で?と問われているから、空想でいろんな答えが出来たと思うのだけれど、そこでまた日本でアイドルにと答えたふうまくんに、思わず涙が溢れた。
「この仕事が天職なんだ」(anan '18/08/01)
「この仕事が一番好きで、この仕事が一番やりたい。」(ViVi '18 10月号)
ふうまくんは、いつだってまたアイドルになりたい、アイドルが好きだって言うんだよ
それがどうしても嬉しくて、またわたしは泣いてしまう。
彼のその言葉に、彼自身の幸せが、私たちの幸せの先である、"アイドルグループ Sexy Zone 菊池風磨" にあると知った。幸せの方向が同じであること、夢と夢が重なること、こんなにも嬉しいことがあるだろうか。
辞めてしまうJr.の子たちや、デビュー後別の道を行く人がいることは、私は全くおかしくないと思っている。
多くの人たちは、純粋にカッコイイという憧れの気持ちを胸に抱いて幼い頃に入所をしてくる。それどころか、中には従兄弟のお姉ちゃんに勝手に履歴書を送られていたり、母親によって突然オーディションに連れてこられたケースもある。
大人になるにつれて進学や就職の様々な選択に立たされる中で、価値観や夢、学びたいこと、趣味、人間関係はどんどん変化していく。葛藤もある。社会に出てからも転職や結婚、いろいろなことを考えるのは、きっとアイドルであっても同じで。
人生観が変化していく中で、一人の人間として、一人の男として、彼らが選ぶ道に変化があることは当然なのだと思う。
前の記事で少し触れたように、私の人生である赤西くんも、今はアイドルではなく、アーティストとしての道を歩んでいる。今でこそこんなにも幸せいっぱいだが、メディアへの露出が全くなくなり、目情で生存確認をするしかなかったような時代もあった。でも、赤西くんはまたステージに戻ってきてくれた。留学、脱退、結婚、退所 を経て 濾されに濾されたドロドロのオタクたちで埋められていた頃のzeppを思い出すと、今こうして毎年ツアーをし、幕張という大きな会場で歌う赤西くんに、目頭が熱くなる。
歌うことを選び続けてくれて、ありがとう。
キラキラとしたステージで、客席の私たちを見てにこーっと嬉しそうに笑う仁ちゃんを見ながら、そんな気持ちになる。
アイドルとしてステージに立つ者、アイドルではなくアーティストとしてステージに立つ者、ステージを降りる者、いろんな道があって、そのどれを選んでもいい、わたしはそう思う。
だからこそ、忘れないでいたい。
だいすきな人が今こうしてステージに立つことを選んでくれているのが、決して当たり前ではないということ。
ふうまくん
今日も、アイドルでいてくれてありがとう。